技術的問題と設定の問題と2
●小型降下船「COMPSY」
全備重量395t、全長僅か35mのコンパクトなリフティングボディ、150tの貨物を搭載してJPから惑星軌道へ、そしてエアロダイン型船体の特性を生かして戦略目標まで直接突入可能な新型降下船。
それが「分隊突入艇」COMPSYです。
最大加速能力は2.5Gと若干低めではありますが、ユニオン級降下船と同行可能であり、運用の幅は飛躍的に向上します。
又、推進剤の量もこの様な小型船としては非常に余裕を持って搭載されており実に60t、推進点は4800点にも達します。
これは1G加速を32日に渡って維持する事が可能な程の推進剤搭載量です。
装甲は正面100点、左右側面90点後面60点(レパードクラスの約70%!)と言う充分な強度を有し、戦闘環境への投入を可能としています。
船倉は狭く、メックを横倒しにしなくては収納出来ませんが、起倒式ハンガーが標準装備されており、宇宙空間移動中の整備作業の簡易化と惑星上での運用の利便性を約束しています。
このメック用ハンガーは最大固定重量75tの限定的なタイプの物で、船倉に2基並んで収納されており、予備部品無しなら2機の75tメックを収納可能ですが、通常はより軽量のメックを2機とその各種予備部品を搭載する事になるでしょう。
メック発進口は船体上面に設けられており、概ね3分割されています。
メインの扉は観音開きに設けられており、左右に開放されます。
扉が完全に立ち上がると操縦席(艦橋と呼ぶには余りにも小規模です)の両側からハンガーが起き上がります。
3面目の扉は船体後部に引き込まれるスライドドアになっており、メックは船体後方両側より自力で地面に降り立つ事になります。
この収納・発進形態から判るとおり、COMPSYは飽く迄も強襲・奇襲用の降下船であり、長期的な橋頭堡維持や修理・補給施設としては不十分です。
それどころか駆動系に故障を生じた場合、他のメックのサポート無しに収納するのは困難ですらあるのです。
尚、下面にも扉が設定されていますが、これは小規模な貨物積載用のリフトであり、駐機時の乗員用ハッチを兼ねています。
COMPSYは限定的ながら自衛用の火器も装備しています。
前面3方向に大口径レーザーと中口径レーザーが各1門、加えて背面にも1門の中口径レーザーが装備されており、在来型航空機の攻撃に対しては有効な反撃手段といえるでしょう。
但し攻撃兵装として捉えるには放熱能力が乏しい為、大口径レーザー2門と中口径レーザー1門以上の同時射撃が不可能、と不足していると言えます。
しかし、COMPSYで最も不評なのはその生活空間です。
数週間に渡る単独降下を行う艦種でありながら、管制室と待機室の2部屋しか存在しない(操縦士とMW、整備士を合せて合計最大8人が搭乗するにも関わらずです!)船室は、怨嗟を込めて「機能的に無駄を省いた設計技術の結晶」と語られます。
勢いメックウォーリアーは自分のメックをこそ安息の聖域と見なさざるを得ない事になる為「COMPSYで降下を経験したMWは愛機の居住環境に過剰な関心を持つ様になる」と、真偽の程は定かでは無いものの、まこと淑やかに語られる根拠となっているようです。
しかし、これらの欠点を補って余りある(と思われている)のはその整備性の高さでしょう。
推進ユニットの質量は78tを切っており、ブロック毎に4分割して整備可能です。
装甲と補強中枢の合計重量は25t、推進剤タンクは3分割されて合計60t。
それの意味する処は「COMPSYを整備するのに20t以上のクレーンは必要無い」
と言う事です。
それどころか部品からの組み立ても適切な船台と正しい手順に拠れば、3基の20tクラスクレーンで可能と言われています。
(メックを搭載しないと言うだけでCOMPSYの質量は240t、推進剤と装備を除けば140tしか無いのですから当然と言えば当然ですが。)
勿論この様な小型の降下船をジャンプシップの貴重なカプラ1つを占有して搭載しても戦略・戦術的に割りに合う筈がありません。
COMPSYをJSに搭載する際は専用のコンテナシップである「カラーボックス」級降下船が使用されます。
カラーボックスは特異な外観=箱型の大型降下船ですが、特異なのは外観だけではありません。
エンジン出力が低く、空荷時でも無ければJP=惑星軌道間航行も侭成りません。
しかも装甲は施されているものの構造上大気圏内に突入する事も出来ないと言う脆弱構造降下船ですが、全備重量は13500tあり、20隻ものCOMPSYを収納する事が可能です。
又、船内には整備・補給に充分な工具・物資、繋留確保ブームも備え付けられており、特に充実した乗員区画は劣悪な環境のCOMPSYと釣り合いを取る為にあると言っても過言ではありません。(COMPSY用の補給物資搭載の為に2000t、乗員区画には600tの容量が割かれています)
COMPSYの運用には欠かせない存在と言えるでしょう。
全備重量395t、全長僅か35mのコンパクトなリフティングボディ、150tの貨物を搭載してJPから惑星軌道へ、そしてエアロダイン型船体の特性を生かして戦略目標まで直接突入可能な新型降下船。
それが「分隊突入艇」COMPSYです。
最大加速能力は2.5Gと若干低めではありますが、ユニオン級降下船と同行可能であり、運用の幅は飛躍的に向上します。
又、推進剤の量もこの様な小型船としては非常に余裕を持って搭載されており実に60t、推進点は4800点にも達します。
これは1G加速を32日に渡って維持する事が可能な程の推進剤搭載量です。
装甲は正面100点、左右側面90点後面60点(レパードクラスの約70%!)と言う充分な強度を有し、戦闘環境への投入を可能としています。
船倉は狭く、メックを横倒しにしなくては収納出来ませんが、起倒式ハンガーが標準装備されており、宇宙空間移動中の整備作業の簡易化と惑星上での運用の利便性を約束しています。
このメック用ハンガーは最大固定重量75tの限定的なタイプの物で、船倉に2基並んで収納されており、予備部品無しなら2機の75tメックを収納可能ですが、通常はより軽量のメックを2機とその各種予備部品を搭載する事になるでしょう。
メック発進口は船体上面に設けられており、概ね3分割されています。
メインの扉は観音開きに設けられており、左右に開放されます。
扉が完全に立ち上がると操縦席(艦橋と呼ぶには余りにも小規模です)の両側からハンガーが起き上がります。
3面目の扉は船体後部に引き込まれるスライドドアになっており、メックは船体後方両側より自力で地面に降り立つ事になります。
この収納・発進形態から判るとおり、COMPSYは飽く迄も強襲・奇襲用の降下船であり、長期的な橋頭堡維持や修理・補給施設としては不十分です。
それどころか駆動系に故障を生じた場合、他のメックのサポート無しに収納するのは困難ですらあるのです。
尚、下面にも扉が設定されていますが、これは小規模な貨物積載用のリフトであり、駐機時の乗員用ハッチを兼ねています。
COMPSYは限定的ながら自衛用の火器も装備しています。
前面3方向に大口径レーザーと中口径レーザーが各1門、加えて背面にも1門の中口径レーザーが装備されており、在来型航空機の攻撃に対しては有効な反撃手段といえるでしょう。
但し攻撃兵装として捉えるには放熱能力が乏しい為、大口径レーザー2門と中口径レーザー1門以上の同時射撃が不可能、と不足していると言えます。
しかし、COMPSYで最も不評なのはその生活空間です。
数週間に渡る単独降下を行う艦種でありながら、管制室と待機室の2部屋しか存在しない(操縦士とMW、整備士を合せて合計最大8人が搭乗するにも関わらずです!)船室は、怨嗟を込めて「機能的に無駄を省いた設計技術の結晶」と語られます。
勢いメックウォーリアーは自分のメックをこそ安息の聖域と見なさざるを得ない事になる為「COMPSYで降下を経験したMWは愛機の居住環境に過剰な関心を持つ様になる」と、真偽の程は定かでは無いものの、まこと淑やかに語られる根拠となっているようです。
しかし、これらの欠点を補って余りある(と思われている)のはその整備性の高さでしょう。
推進ユニットの質量は78tを切っており、ブロック毎に4分割して整備可能です。
装甲と補強中枢の合計重量は25t、推進剤タンクは3分割されて合計60t。
それの意味する処は「COMPSYを整備するのに20t以上のクレーンは必要無い」
と言う事です。
それどころか部品からの組み立ても適切な船台と正しい手順に拠れば、3基の20tクラスクレーンで可能と言われています。
(メックを搭載しないと言うだけでCOMPSYの質量は240t、推進剤と装備を除けば140tしか無いのですから当然と言えば当然ですが。)
勿論この様な小型の降下船をジャンプシップの貴重なカプラ1つを占有して搭載しても戦略・戦術的に割りに合う筈がありません。
COMPSYをJSに搭載する際は専用のコンテナシップである「カラーボックス」級降下船が使用されます。
カラーボックスは特異な外観=箱型の大型降下船ですが、特異なのは外観だけではありません。
エンジン出力が低く、空荷時でも無ければJP=惑星軌道間航行も侭成りません。
しかも装甲は施されているものの構造上大気圏内に突入する事も出来ないと言う脆弱構造降下船ですが、全備重量は13500tあり、20隻ものCOMPSYを収納する事が可能です。
又、船内には整備・補給に充分な工具・物資、繋留確保ブームも備え付けられており、特に充実した乗員区画は劣悪な環境のCOMPSYと釣り合いを取る為にあると言っても過言ではありません。(COMPSY用の補給物資搭載の為に2000t、乗員区画には600tの容量が割かれています)
COMPSYの運用には欠かせない存在と言えるでしょう。
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