メックの重量の話−1・・・・・重さと強さ
メックは重ければ強いのか?
その設問に対する至極真っ当な回答は当然の事ながら玉虫色とも取れる面白味の無いものに落ち付く事は否めません。
即ち
「状況如何である」(※1)
と言うものです。
これで話が終わるなんて、つっまんねぇですよね?(少なくとも私の人となりを御存知の方々に置かれましては議論の余地なくご同意頂ける事と確信しております)
そんな訳で、お約束的に「底無しの泥沼に敢然と踏み入れる事に対する流れとしての賛同」を頂くべく詭弁を弄しました事ですし・・・いざ往かん!!
その設問に対する至極真っ当な回答は当然の事ながら玉虫色とも取れる面白味の無いものに落ち付く事は否めません。
即ち
「状況如何である」(※1)
と言うものです。
これで話が終わるなんて、つっまんねぇですよね?(少なくとも私の人となりを御存知の方々に置かれましては議論の余地なくご同意頂ける事と確信しております)
そんな訳で、お約束的に「底無しの泥沼に敢然と踏み入れる事に対する流れとしての賛同」を頂くべく詭弁を弄しました事ですし・・・いざ往かん!!
●まず、数値的側面から検証してみましょう。
バトルテックと言うゲームの最大の特徴でもあり、そのシステムに身も心もどっぷりと漬かった今では改めて意識する事すら稀になってしまっているかも知れない・・・それは。
【熱】です。
バトルテックでは他のゲームシステムでは例を見ない程「熱」と言うファクターを重要視しており(その一方で火器の稼動に必要なエネルギー総量についての考察は無いに等しい)、発熱と放熱に関する「抑制と決断」は移動と並んで戦術を構成する重要なファクターです。
さて、では一般的(この場合3025年代の技術レベルとルールを一般的であると規定します)条件でこの放熱に最も関わってくる要素は何か?
そう、「エンジン」です。
メックのエンジン(トカマク型では無く、恐らくは直接発電型タンデムミラー核融合炉、又はその発展型)には、それが絞り出す余剰エネルギー=電力と並んで機体にとって最も重要な役割として「放熱」能力が課せられています。
そのキャパシティは出力の多寡に関わらず一律であり、10pと言う数値が設定されております。
この放熱能力は移動を目的に設定されたエンジンを決定した時点で無償供与されたポイントのようなモンです。
つまり、ノーリスクで10pまでの発熱源を設定可能な訳です。
すると、搭載火器やジャンプジェットは10pの発熱から余り逸脱しない方が高効率である事は自明の理って事になります。
〈手前味噌で何ですが、ブラックハウンドやハードシーカー(弊サークル発行のS−TECHシリーズの「ユニット&データ」又は「カタログブック」を参照下さい)はエネルギー兵器の集中搭載と追加放熱器の抑制(そして重装甲)で「面白味の無い高効率メック」に仕上がっています。〉
どんなに巨大なエンジンを搭載していても放熱能力は10p+追加放熱器搭載数な訳ですから、より多数の火器を搭載し、それを運用する為には重量効率が低下する事になります。
そして、バトルテックが移動を伴うゲームである以上移動力も戦闘能力に深く関与するのですが、エンジンの重量設定はある一定以上の重量のメックがある一定以上高速化する事を不可能にしています。
つまり、重過ぎる事は機動性を損ない、重量比効率を低下させるのです。
更に致命的打撃の偶発性が重量級の重装甲の意味を形骸化させる可能性を常にはらんでいます。
頭部と胴体致命部への命中確率が一定であり、頭部装甲限界が一定である事実は「このメックが壊れる時はいつも〜」と言った現象を誘発するでしょう。
ですが、軽ければ良いと言うものではありません。
装甲がある一定以上施されていないと、致命的なまでに継戦能力を損なう事になるのですが、まあ、これは今更言うまでも無いでしょう。
効率の点のみを語っても、設計上の制限はコクピットの重量を機体重量に関わらず一定の3tに規定しています。
それは機体重量に占める非戦闘貢献割合を増大させ、機体の価格も増大させます。
そして、軽量級の取り柄たる機動性についても重量の軽さは有利にばかりは働きません。
ジャンプジェットは20tから55tまで一律1基0.5tであり、重量の増大は55tまでの間、ジャンプジェットに必要な重量割合の減少と言う形で作用します。
そして各種装備を施した後に残った重量の少なさは有効な火力そのものを装備不可能にしてしまう場合があります。
つまり、効率のみを語るならば重量は中庸にあり。
となる訳です。
あとは、そのバランスの落としどころを何処にするか?だけですが・・・
※1:状況如何
防衛戦や敵戦力を積極的に排除する侵攻作戦では重量級や強襲級メックが最強である事に異論があろう筈がありません。
雨の如く降り注ぐかわし様の無い弾幕や足元で隙を窺う地雷や歩兵の攻撃を耐え忍び、濃密な高密度の火力を突き返す事が可能なのは重量級以上のメックにのみ許された行為だと言えます。
その一方で理想的なまでに有利な交戦距離を選択する主導権を得るに充分な、圧倒的機動性に恵まれた機体は完全なアウトレンジ攻撃すら可能とする場合がありえます。
(勿論その戦闘は冗長なものとなり、制圧や強襲と言った作戦とは無縁となりますが)
何より、機動性能の高さは迎撃戦闘に於ける即応性の高さ、戦場(迎撃ポイント)の決定権、撤退の自由を保障するのです。
バトルテックと言うゲームの最大の特徴でもあり、そのシステムに身も心もどっぷりと漬かった今では改めて意識する事すら稀になってしまっているかも知れない・・・それは。
【熱】です。
バトルテックでは他のゲームシステムでは例を見ない程「熱」と言うファクターを重要視しており(その一方で火器の稼動に必要なエネルギー総量についての考察は無いに等しい)、発熱と放熱に関する「抑制と決断」は移動と並んで戦術を構成する重要なファクターです。
さて、では一般的(この場合3025年代の技術レベルとルールを一般的であると規定します)条件でこの放熱に最も関わってくる要素は何か?
そう、「エンジン」です。
メックのエンジン(トカマク型では無く、恐らくは直接発電型タンデムミラー核融合炉、又はその発展型)には、それが絞り出す余剰エネルギー=電力と並んで機体にとって最も重要な役割として「放熱」能力が課せられています。
そのキャパシティは出力の多寡に関わらず一律であり、10pと言う数値が設定されております。
この放熱能力は移動を目的に設定されたエンジンを決定した時点で無償供与されたポイントのようなモンです。
つまり、ノーリスクで10pまでの発熱源を設定可能な訳です。
すると、搭載火器やジャンプジェットは10pの発熱から余り逸脱しない方が高効率である事は自明の理って事になります。
〈手前味噌で何ですが、ブラックハウンドやハードシーカー(弊サークル発行のS−TECHシリーズの「ユニット&データ」又は「カタログブック」を参照下さい)はエネルギー兵器の集中搭載と追加放熱器の抑制(そして重装甲)で「面白味の無い高効率メック」に仕上がっています。〉
どんなに巨大なエンジンを搭載していても放熱能力は10p+追加放熱器搭載数な訳ですから、より多数の火器を搭載し、それを運用する為には重量効率が低下する事になります。
そして、バトルテックが移動を伴うゲームである以上移動力も戦闘能力に深く関与するのですが、エンジンの重量設定はある一定以上の重量のメックがある一定以上高速化する事を不可能にしています。
つまり、重過ぎる事は機動性を損ない、重量比効率を低下させるのです。
更に致命的打撃の偶発性が重量級の重装甲の意味を形骸化させる可能性を常にはらんでいます。
頭部と胴体致命部への命中確率が一定であり、頭部装甲限界が一定である事実は「このメックが壊れる時はいつも〜」と言った現象を誘発するでしょう。
ですが、軽ければ良いと言うものではありません。
装甲がある一定以上施されていないと、致命的なまでに継戦能力を損なう事になるのですが、まあ、これは今更言うまでも無いでしょう。
効率の点のみを語っても、設計上の制限はコクピットの重量を機体重量に関わらず一定の3tに規定しています。
それは機体重量に占める非戦闘貢献割合を増大させ、機体の価格も増大させます。
そして、軽量級の取り柄たる機動性についても重量の軽さは有利にばかりは働きません。
ジャンプジェットは20tから55tまで一律1基0.5tであり、重量の増大は55tまでの間、ジャンプジェットに必要な重量割合の減少と言う形で作用します。
そして各種装備を施した後に残った重量の少なさは有効な火力そのものを装備不可能にしてしまう場合があります。
つまり、効率のみを語るならば重量は中庸にあり。
となる訳です。
あとは、そのバランスの落としどころを何処にするか?だけですが・・・
※1:状況如何
防衛戦や敵戦力を積極的に排除する侵攻作戦では重量級や強襲級メックが最強である事に異論があろう筈がありません。
雨の如く降り注ぐかわし様の無い弾幕や足元で隙を窺う地雷や歩兵の攻撃を耐え忍び、濃密な高密度の火力を突き返す事が可能なのは重量級以上のメックにのみ許された行為だと言えます。
その一方で理想的なまでに有利な交戦距離を選択する主導権を得るに充分な、圧倒的機動性に恵まれた機体は完全なアウトレンジ攻撃すら可能とする場合がありえます。
(勿論その戦闘は冗長なものとなり、制圧や強襲と言った作戦とは無縁となりますが)
何より、機動性能の高さは迎撃戦闘に於ける即応性の高さ、戦場(迎撃ポイント)の決定権、撤退の自由を保障するのです。
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