M-SUZUKI_blog

GSJ主幹”M-鈴木”の、日常とかバトルテックの話とか。

試しに書いてみよう!の話・・・・・第4回

 走る、回り込む、敵を捉える。
 モニターの片隅にその姿は膨れる、フレームに収まり切らなくなる直前、機体の揺動に合わせてモニターサイトの中心を横切る。
 その直前、トリガー。
 左右同時に発射される筈、けれどほんの僅かなタイムラグは − 少しでもモーメントを減らす為に頭部を挟み込んで緊密に装備されている、だけど − 軽量の機体に危険な程のモーメントを与える。

 コツは倒れ込む事。
 父はそう言った。
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テック・ストリート(「技術者街道」若しくは「技術者怪慟」)第二回

 俺は今、比較的困難と言われている整列結晶装甲の加工に挑戦している。
 ただの加工じゃ無い。
 薄板化加工だ。
 これがえらく厄介でね、何せ装甲板として機能する都合上与えられた機能性能が「熱分散」「応力分散」「衝撃分散」である高比重合金だ。
 過大な熱容量を減らすべく薄板化し、かつ特殊な結晶構造に拠る特性を損なう事が無い様に細心の注意を払って加工をしなくてはならない。

 何故そんな事に挑戦してるかってぇと。
 昔、捕虜にしたMWがだなぁ・・・・
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テック・ストリート(「技術者街道」若しくは「技術者怪慟」)第一回

 俺がハンガーに戻ると奴は不機嫌そうだった。
 何故そんな事が判るかって?
 その位判るもんさ、奴との付合いはこう見えても長いんだ…もう10年以上になるか?
 コンビを組んでいるテックってぇのも珍しいもんだとは思うが、これが案外具合が良いんだ。
 本当だぜ?
 奴はどうしようも無い頓チキで、おまけに手のかかる厄介者だが、酒の好みが合う上に(幸い)女の好みも「違う」と来ている。
 な?
 相棒としちゃ上出来な方だと思わないか?
 しかし、それとこれとは話が別だ。
 俺の明晰なる頭脳が警告するには、不機嫌な時の奴には近づかない方が良いらしい。
 不機嫌の原因が修理の方法論に関する厄介な内容に関わって居る時は「特に」だ。
 当たり前かね?
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試しに書いてみよう!の話・・・・・3

●第3回
 黒い、フラクタルな尖塔と化して屹立していた木々が次第に背景に溶け込み始める。
 唯一の光源は遥か上空の高層雲、母恒星の残照が赤く映えている。
 西の空は越地平線まで晴れ渡っているのだろう。
 低い雲は既に背景の濃淡として溶け込みつつあり、高層雲を背景にしたシルエットとしてしか判別がつかなくなりつつある。
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試しに書いてみよう!の話2

●第ニ回
 電離した大気が包括した可燃物を一瞬にして燃え上がらせる。
 有効射程は実に100mにも及び、
 森林に火を点けるだけならば走行しながらでも困難な作業では無い。
 胴体に装備された火炎放射器は見えざる手で火を撒いたかの如く
 「燃え上がるエリア」
 を展張する。
 こいつは核融合炉で生じた熱のおこぼれで稼動する。
 ・・・と言うと聞こえが悪いが、実にエレガントだ。
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ケチをつける訳じゃ無いんですが

 日本語版メックウォーリアにスキマーが載っているのは皆様御存知の通り

 でさぁ

 エネルギー兵器を積んでいるのにスキマーのエンジンってICEで、放熱器も無いよね?

 そう、火炎放射器は分類上「実弾兵器」では無く「エネルギー兵器」なのですよ。
 (あれ?、日本語環境だと「実弾」と「エネルギー兵器」に分類されていないのか!?)

 まずはオフィシャル(英語版)で記載されている「車両用火炎放射器」について説明致しましょう。
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試しに書いてみよう!の話

 又閃光が上がった。
 恐らく今のはLRMが装甲表面に着弾したものだろう。
 長年、夜間観測を行っているとそう言った区別も付く様になる。
 月が出ている。
 今はまだ厚い雲に阻まれて大地にその光を撒き散らしてはいないが、あと10分もすれば周囲の闇は駆逐され、真昼の様に秘匿されていた存在を曝け出す。
 だが、その前に我が偵察小隊は観測を切り上げる。
 都合130tにしかならない我が小隊が、まともな敵戦力を相手に戦場に留まっていられる時間はそれ以上に短いからだ。
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メックの構造考察1・・・・いつか続きを書くもしれない

 あれだけ複雑怪奇な構造体が在来型車輌と同レベルで運用(この場合の運用とは修理整備の難易度を含む意味で)可能だと言う時点で驚愕すべき成熟した科学・物理・化学・電子・電気工業力の存在を垣間見せてくれているものと認識しています。
 2次元断面ハニカム形状を有する1次元的構造体(シャーシ)を量産する自動車に用いるだけでもニュースになってしまうご時世です。(ホンダの最近の乗用車にも採用されています)
 強力かつ緻密に制御された磁場と100万分の一レベルの組成比で下支えされた粒界界面結晶成長制御技術で以って初めて実現する(であろう)3次元ハニカム構造を有する高密度アルミニウム合金製の高機能骨格部品など朧なる想像の彼方の存在でしかありません。
 各部品単位の信頼性の高さは、特に超長期的メンテナンスフリー性(飽くまでも小規模複合部品単位での話)の実現が推測される事から純正部品を使用したメックの有効活動期間は事実10年と言った単位を遥かに越えているのでしょう。
 その理論的補強として考えられるのが磁場又は磁性流体多軸関節の実現でしょう。
 このシステムを用いた場合(このシステムで無くても被弾すれば致命的な事に差は無いのですが)関節構造そのものへの被弾は致命的と言えます、しかしその反面そうなるまでは非常に優秀な連続稼動・耐経年劣化・耐運用磨耗性を期待できます。
 元より、メックは通常運用時、僅か数箇所の脚の関節で100tからの静止荷重(機動時には1000tを軽く超え、5000tにも達している事でしょう。衝撃Gにして100G程度の衝撃は日常生活内でもそれほど突飛な現象に付随する物理条件ではありません。いやほんと)に耐えているのです。
 関節構造がただ一度の出撃で損壊しない為には関節の構造体に対する効果的な荷重分散機構が存在すると考えるべきです。
 すなわちその機構は充填媒介物の交換(それすらも稀な行為かも知れません)のみによって、とんでもない期間を生き抜く可能性を秘めているのです。
 こうした消耗物資は隠語として「軟骨ユニット」と呼称されるに相応しいものです。
 総じて人型機械を語る際、重要なファクターの一つに軟骨ユニットの磨耗と言うものがありますが、ルール上駆動装置が関節の前後を指す(人間で言うなら筋肉)様に思われる事から、軟骨ユニットを含む関節そのものを骨格の一部として考察する事は、心躍る思考による至高の殿堂・・・「深み」・・・への案内状に他なりません。
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軽量級考察其のニ 何故20tメックがこれほどまでに大量に生産されたのか?

 以前から指摘させて戴いております通り、20tメックは戦力にならない事はおろか生存性にも乏しく、戦場で運用する事を現実的選択とする事に憤りを覚える程であると言っても過言ではありません。
 それは僅か5t違いである25tメックでワスプやスティンガーと同じ方向性のメックを試作した時に顕著であり、機動性を等しく歩行速度65km/h(ジャンプ能力180m)で考えると
 ●中口径レーザー1門、小口径レーザー1門、37mmマシンガン2門+弾薬0.5tに装甲3t
  を搭載した標準的な20t偵察メック(頭部に小口径レーザーを搭載と仮定)スティンガーの価格が
  「161万4420CB(注!日本語環境での価格計算です)」
 であるのに対し
 ●中口径レーザー2門、小口径レーザー1門、37mmマシンガン2門+弾薬0.5tに装甲5t
  を搭載した架空の25t偵察メックの価格は
  「194万5313CB」
 となり、価格比は約1.2倍と重量比(1.25倍)を下回っています。
 その一方で攻撃力は1.4倍強、装甲耐久値は実に1.66倍に達しており、このコストパフォーマンスの飛躍的上昇は他の重量比較では得がたい数値です。
 この様に価格に措ける差異が比較的小さく、事実上維持費には殆ど差が無い以上、わざわざ生存性に乏しい20tメックを運用する必然性は無かった筈です。

 それでは何故この混沌たる継承権戦争のパワーゲームの只中にこれほど多くの20tメックが見られるのでしょうか?
 その理由・・・調査結果を報告するにあたってまず古代地球に措ける機甲戦力黎明期の話をさせて頂くべきかと考えます。
 どうか御静聴の程宜しくお願い致します。
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参考掲載・・・軽量級考察其の一

 現在、ワスプ、スティンガー、ローカスト、マーキュリーをはじめとする20t級メックは偵察用メックのスタンダードとしての評価が定着しています。しかし費用対効果を念頭に置いて真剣に検討したとき、その評価は本当に正当なものと言えるのでしょうか?
 20tメックは確かに軽量・安価で整備性も優れているでしょう。しかし敢えて真実を語らせて戴くならば、脆弱かつ攻撃力に欠けているというのも紛れもない事実です。そのメリット・デメリットを改めて考察する事は今後の機体運用を占う意味で決して無駄な話では無い筈です。
 まず価格です。現在最も大量に生産されているSTGを例に挙げさせて戴くなら、中枢9.96、操縦席20、生命維持装置5、エンジン16、ジャイロ60、JJ14.4、装甲3、武装5.1であり、合計133.46。重量係数を掛けて160.152となります。(注、単位は万CB)ああ、勿論皆様方様々な価格で購入なさっておいでであり、一概に価格は断ずる事は出来ませんが、大体こんな所で間違いは無い事と存じます。
 確かに安いことは安いですが……PPCはおろかLLの一発で確実に消滅する腕や、LLの直撃で機能を失いかねない脚はあまりにも頼りがないとは思われませんでしょうか?
 しかし20tメックの脆弱な中枢には、武装を減らして装甲を増加しようにも、その改善に応える能力が欠如しているのです。
 では、それらに対する比較物として、25tで同移動力の偵察機を考察してみます。
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